Olivier Ninot「DakarにおけるTabaskiの羊の供給」1

Ninot, Olivier "Des mouton pour la fe[鋭アクサン]te: l'appr"ovisionnement de Dakar en moutons de Tabaski" Les Cahiers d'Outre-Mer, vol.63, n[上付きの○]249, 2010, Janvier-Mars

L'Ai[トレマ]d el Kabir(西アフリカではTabaskiと呼ばれる)は、Abraham(Ibrahim)による犠牲と、そして「最初の放牧者であるAdamの息子Abel」によるそれとを記念するためのものである。これは主にムスリムによって行われ、犠牲とされるのは家畜、大抵は、Abrahamが長子に代えて捧げた雄羊である。毎年少なくとも50万匹の羊が犠牲とされており、2008年には67万匹、そのうち23万匹はDakar地方におけるものであった。[Se[鋭アクサン]ne[鋭アクサン]galでは]人口の45%が都市に住んでおり、大Dakarに住む者は260万人である。だが、犠牲とされる羊は農村で育てられたものであり、Ferlo(放牧が顕著に行われているSe[鋭アクサン]ne[鋭アクサン]galの中北部)で飼育されたもの、落花生盆地(Se[鋭アクサン]ne[鋭アクサン]galの中西部)で飼育されたもの、Se[鋭アクサン]ne[鋭アクサン]galの東部で飼育されたもの、の他、MaliとMauritanieで飼育されたものもある。MaliとMauritanieからの輸入は、大Dakarへの供給の三分の一を占めている。
イスラムの概念によると、犠牲を捧げる行為は幾つかの規則と原則に従って行う必要がある。その第一は犠牲とする動物の選択に関わる。それは奪ったものではならず、また、群の唯一の生き残りであってはならない。羊、山羊、牛、駱駝が、この順に好ましいとされる。タバスキの羊の選択はとても重要であり、火事を取り仕切るものにとっては頭の痛い問題である。中庭や屋根の下で一匹か二匹の羊を飼っているものもいるが、多くの者は場所・金について失敗することが出来ずまた望みもせず、または奪われることを恐れ、タバスキのための羊を購入しなければならない。
大事なのは、出来るだけ良い羊を安価に、しばしばつけで購入することに成功することである。犠牲を完遂することは、それに応えないことは劇的で不名誉なこととなる義務と見なされている。

どんな羊でも安い値段で手に入れればいいというものではない。Tabaskiにどのような羊を捧げるかは、犠牲を執り行う者の経済状況を指し示すものとなっている。Tabaskiでは、人々は10万Fcfa以上を支出することをためらわず、100万Fcfa以上になることもある。

「ladoum」は、Dakar人に最も好まれる種であるが、これは希であり高価である。「touabire」は、質と値段の良い妥協であるためDakarで最もよく売れている。「bali-bali」も、Se[鋭アクサン]ne[鋭アクサン]galの市場で容易に入手できるためDakar人に好まれており、最近導入された「azawat」も、ある商人によれば、花形を奪うであろうとのことである。「warale[鋭アクサン]」は、「中間的な」解決として、Dakar以外ではよく売れている。「peul-peul」は、農村部で、或いは都市では家庭で飼育されている羊であるが、Tabaskiの羊のような顕示的な購入の際にはほとんど重要性を持たない。

飼育省の飼育局によると、2008年にDakarで最もよく観察された価格は、4万5000から5万5000Fcfaの間であったが、価格の改装はもっとずっと広がっている。境界となる価格は、約7万5000Fcfaである。見られる価格の70%はこれよりも低いものであるが、30%はこれよりも高い。この境界は、大部分を占める65~75kg以下の「普通の」羊の市場と、75kg以上の重さを持ち高級な品種の「特別な」羊の市場との間の分裂を示す。これはまたSe[鋭アクサン]ne[鋭アクサン]gal社会の階層分化を具現化したものである。

また、Tabaskiの羊の消費におけるもう一つの特徴は、「伝統的な」飼育による「良い」羊が求められることである。「良い」羊を求めて、都市の消費者は、しばしば喜びを以って、都市の各所に散らばっている、Se[鋭アクサン]ne[鋭アクサン]galの田舎または他国からやってきた羊がひしめき合っている市場や販売所を訪れる。